足集利(アシュリ)おるるです。
今回は、ポケットモンスター ソード&シールドにて初登場し、
その信じられない姿と設定で人々を大いに震撼させた、
化石ポケモンたち(いわゆる「カセキメラ」)を考察したいと思います。
僕はこの子たちが死ぬほど好きなので、トップ画像の通り、
この間色違い4匹縛りでシナリオクリアしました。
タイプ被りえぐかった
さて、彼らは「誤った復元方法で生み出された」のか、
それとも「自然由来の姿」なのか、
はたまた全くそれ以外の存在なのか。
ネット上では今も議論が絶えません。
今回、僕なりに様々な観点から考察を繰り返していった結果、
ひとつの大変な結論が導き出されましたので、
是非とも最後までご覧いただけますと幸いです。
尚、非常に長い記事となってしまったので、3記事に分割しました。
本記事はゲーム内におけるガラル化石組の紹介記事になります。
本格的な考察記事は次回からになりますので、ご了承くださいませ。
目次
ガラル地方で見つかる化石の概要
歴代のポケットモンスターシリーズでは、
シナリオの途中でポケモンの化石(あと琥珀)を入手し、
研究施設で復元するというイベントがまま存在します。
例えば初代シリーズでは「かいのカセキ」からオムナイト、
「こうらのカセキ」からカブトを復元することが可能です。
その後「ルビー・サファイア」「ダイヤモンド・パール」
「ブラック・ホワイト」「X・Y」の4世代にわたり化石が入手でき、
対応する新たな化石ポケモンの復元が可能でした。
最新作「ソード・シールド」の舞台はガラル地方。
従来は作品毎に2種類でしたが、今作では4種類の化石が見つかります。
見つかる化石は「カセキのトリ」「カセキのサカナ」、
そして「カセキのリュウ」「カセキのクビナガ」の4種類。
以下にぞれぞれの「カセキ」の種類と概要も記載します。
ポケモンみたいなデータは、復元後に反映される要素です。
ちなみに、ミスか意図的かは分からないですけど、
一部の化石のグラフィックが入れ替わってるっぽいです。
カセキのトリ
タイプ:でんき
おもさ:20.0kg(上半身の重量)
主な技:でんきショック・じゅうでん・ついばむ・
ほうでん・たたきつける・でんげきくちばし
特 性:ちくでん(特性1)
説 明:大昔、空を飛んでいた古代ポケモンのカセキの一部。
どんな姿だったのかは謎。
モチーフは恐らく小型羽毛恐竜の一種「ミクロラプトル」。
恐竜としては非常に小さく羽毛を持っており、飛行が可能だった可能性が高い生物です。
鳥類に非常に近い恐竜という事で、始祖鳥の一種として一躍話題になりましたが、
後に化石の上半身と下半身が別の生き物だったことが判明しました。
カセキのサカナ
タイプ:みず
おもさ:45.0kg(上半身の重量)
主な技:みずでっぽう・まもる・かみつく・いかりのまえば・かみくだく・エラがみ
特 性:ちょすい(特性1)
説 明:大昔、海にすんでいた古代ポケモンのカセキの一部。
どんな姿だったのかは謎。
モチーフは恐らく古代魚「ダンクルオステウス」。
体がほぼ軟骨であり化石として残らないので、頑丈な頭骨の化石ばかり発掘されます。
現生魚類に見られる「エラ」は古代魚の顎が変形して形成されたものという説があり、
その説に則ると「エラがみ」は要するにあの大きな口(顎)で普通に噛んでいます。
カセキのリュウ
タイプ:ドラゴン
おもさ:170.0kg(下半身の重量)
主な技:たいあたり・ふみつけ・りゅうのはどう・ドラゴンダイブ
特 性:すなかき(隠れ特性)
説 明:大昔、陸にすんでいた古代ポケモンのカセキの一部。
どんな姿だったのかは謎。
モチーフは恐らくみんな大好き「ステゴサウルス」。
化石戦争の当事者である、19世紀末の古生物学者マーシュ氏により発表されました。
背中のヒレの様な部位がどういった役割を担っていたかは現在も調査中だそうです。
発掘当初はこれがどの部位か分からず、ヒレではなく甲羅の一部と考えられていました。
カセキのクビナガ
タイプ:こおり
おもさ:130.0kg(下半身の重量)
主な技:こなゆき・フリーズドライ・つららおとし・ふぶき
特 性:ゆきかき(隠れ特性)
説 明:大昔、海にすんでいた古代ポケモンのカセキの一部。
どんな姿だったのかは謎。
モチーフは恐らく首長竜の一種「エラスモサウルス」。
化石戦争の当事者である、19世紀末の古生物学者コープ氏により発表されました。
マーシュ氏との発掘競争に遅れをとるまいと復元を急がれた結果、
間違えて尻尾に頭がくっついた状態で発表されてしまいました。
復元されるポケモンの概要
ん?ちょっと待って。
何で復元後のポケモンじゃなくて、カセキのままデータを載せているの?
ここからが本番。
奇妙なことに、ガラル地方で見つかる化石は全て上半身か下半身だけ。
残りの半身は全く見つかっていないのです。
じゃあ復元できないのかと思ったら、なんとなんと、
明らかに違う生き物同士の上半身と下半身の化石をどう組み合わせても、
それぞれ1匹のポケモンとして復元されるのです!
四者四様、他のどんなポケモンにも見られない、変わった姿をしています。
以降で、詳しく解説させていただきます。
💖パッチラゴンちゃん💖
タイプ:でんき・ドラゴン
たかさ:1.8m おもさ:190.0kg
「カセキのトリ」と「カセキのリュウ」で復元。
古代では逞しい下半身で無敵だったが、餌の植物を食べ尽くしてしまい絶滅した。
尻尾の逞しい筋肉で発電する。下半身にくらべ上半身が小さすぎる。これマジ?
ばくはつスマイル、まんまるほっぺがとってもキュート♥
愛くるしいお顔とは裏腹にむっちりしたボディは、宛らギャルゲーのヒロイン♥
おなかの断面チラリズムもとってもセクシー♥
優秀なタイプと特性「はりきり」はダイマックス適性が高く、バトルでも大活躍♥♥♥
💖パッチルドンちゃん💖
タイプ:でんき・こおり
たかさ:2.3m おもさ:150.0kg
「カセキのトリ」と「カセキのクビナガ」で復元。
氷漬けの上半身が震えると電気がつくられる。歩くことが非常に苦手。
古代の海辺で暮らし、餌を体の氷で保存できたが、動きが鈍いため絶滅した。
どんなに寒くても笑顔は絶やさない、鼻水が元気印の健康優良児♥
不慣れな陸地のよちよち歩きが母性をくすぐる部分もgood♥
フロストロトム以来の珍しい複合タイプで、幅広い攻撃範囲を実現♥
アニポケではなんとゴウ君が友情ゲット♥飼い主に比肩する可愛さ♥
💖ウオノラゴンちゃん💖
タイプ:みず・ドラゴン
たかさ:2.3m おもさ:215.0kg
「カセキのサカナ」と「カセキのリュウ」で復元。
ずば抜けた脚力と顎の力で古代では無敵だったが、獲物を獲り尽くし絶滅した。
時速60キロを超える自慢の脚力で走れるが、水中でしか呼吸できない。
表情豊かなサカナの顔と、大胆なリュウの体がとってもチャーミング♥
よく見ると尻尾の先に頭がくっついている、個性爆発の超新星♥
「がんじょうあご」からの「エラがみ」の威力は脅威の382.5♥ 誰も逆らうな
アニポケではなんとサトシ君がゲット♥レギュラーとして大活躍♥(予定
💖ウオチルドンちゃん💖
タイプ:みず・こおり
たかさ:2.0m おもさ:175.0kg
「カセキのサカナ」と「カサキのクビナガ」で復元。
周囲を凍りつかせて獲物を捕まえるが、口が頭の上にあるので食べづらい。
どんな攻撃にも傷つかない面の皮を持つが、呼吸が不自由だったため絶滅した。
なんか普通の魚ポケモンだな
と思ったら顔が上下逆さまについている前衛的デザイン♥ウツボットもびっくり♥
頭上からカレーをモリモリ食べる姿は、キャンプの癒しになること間違いなし♥
ラプラスの様な耐久力に加え、持久戦では「エラがみ」の火力をお見舞い♥
以上の4匹です。
僕はもう補正が入っているので全員可愛くて仕方ありません。
カレーおいちいでちゅね~~~~~♥♥♥
こんなに可愛いんだし、世間でもさぞ人気なんだろうなぁ~~~
世間の反応
極めてなにか生命に対する侮辱を感じます
めちゃめちゃ悪かった🥺
生命に対する冒涜である!?
本作の発売当時、世間の彼ら(及び製作者)へのバッシングは相当なものでした。
賛否両論と言うより、ピ側と、敢えて言及せず閉口する人々ばかりだった様に思えます。
- 「黒い任天堂」どころか「悪趣味」であり、吐き気がする
- すぐに死んでしまいそうで可哀想、復元させるのを躊躇ってしまう
- 悪の組織のマッドサイエンティストみたいな事を主人公にやらせるな
- どうしてこんなにもグロテスクなデザインが通ってしまったのか
- 明らかに生命に対する冒涜である
- 勘弁してクレメンス
気持ちは分かる。よく見ると明らかにやばい。
まあ僕の第一印象は「へえ、変わったデザインだな」だったのですが、
上の様な否定的な意見を目にして、確かに…と。
「カセキメラ」という呼称について
こういった意見はソード・シールド発売直後、と言うより発売前から散見されました。
発売日当日に店頭に並ぶということは、それ以前に商品を入手する方法があるのです。
大体発売の1週間前程度からネットに情報が流れていました。よくないよ!ソッドとシルディが見た目のせいで全員にデマだと思われてたの本当に面白い
そして僕の記憶が正しければ、発売の数日前のTwitterのトレンドワードに
「カセキメラ」という単語があった筈です。
言うまでもなく彼らに対する蔑称。化石+キメラということなのでしょう。
キメラとはギリシャ神話の怪物「キマイラ」がモチーフの架空の生物で、
簡単に言うと複数の生き物を無理矢理繋ぎ合わせて作られた怪物のことです。
実際にゲームをプレイせず、その設定と姿だけを目にした一部の人々にとって、
彼らがどれだけ気持ち悪い存在に映ったか。
ゲームや漫画の世界では、悪しき心の持ち主によって生み出された「キメラ」が、
凄惨な最期を辿るといった展開が少なくありません。
それをよりによってポケモンでやるなんて!という意見。
こういった軽蔑と呪詛を込めて「カセキメラ」なんて呼ばれ出したわけです。
一方最近では・・・
そんな彼らですが。
発売から一年以上経った現在は、当時ほど否定的な意見は見られません。
「動くと案外カワイイ」のと、「バトルで大活躍する」のが大きそうです。
出自はどうあれ、楽しそうにキャンプを満喫し、懸命にバトルに挑んでいく。
彼らに愛着を持って接するトレーナーが増えてきたわけですね。
去る2020年10月23日、これら4匹のデザイナーが判明。
今までも沢山のポケモンを手掛けた、ありがひとし氏によるものでした。
氏によると、「苦しんでいるのであればそういうデザインにする」とのこと。
デザイナー本人から「彼らは基本的にハッピー」という証言がなされたのは、
彼らの行く末を案じていたトレーナーにとっては救いだったことでしょう。
そして2021年1月8日、この年における初めてのアニポケ放送では、
前述の通り、主人公二人がパッチルドンちゃんとウオノラゴンちゃんをゲット。
この展開に否定的な意見はほぼ見られませんでした。
ゲームでの設定をうまく料理して、非常に魅力的に映していましたからね。
今後の活躍に期待ですね!
総じて、今日では「幾分か人を選びはするものの、どこか魅力的なポケモン」
といった立ち位置で、世間に大方受け入れられた様に思えます。だよね?
ちなみに僕が何でこいつらの事こんなに大好きかと言うと、叩かれてたから。
倫理的にちょっとスレスレな感じは、上の通り理解できたんですけど、
「でもゲームフリークと(株)ポケモンの会議通ってるわけだし…」って思って。
全年齢対象のゲームに出演できている時点で、倫理的には問題ないですよね?
じゃあ世間的には何が悪いのかな…とか、色々彼らについて考えている内に、
気が付いたら好きになってしまっていたというわけです。
尚、今日では「カセキメラ」は愛称として浸透しつつありますが、
個人的にはあんまり使いたくはない。元が蔑称ですからね。
以上、前提となる「彼ら」の基本情報でした。
次回の記事から本格的な考察に入っていきます。
是非ご覧下さい。