【3/3 解明編】ガラルで見つかる化石の正体について

足集利(アシュリ)おるるです。

本記事は下記記事の続きになります。
特に「2/3 考察編」を読まないとわけがわからないので、
是非そちらから先にご覧下さい。

【1/3 概要編】ガラルで見つかる化石の正体について【2/3 考察編】ガラルで見つかる化石の正体について

   目次

あの世界の「当たり前」

先に言っておきますと、我ながら筋は通っていると思います。
でも、怒んないでねって感じ。
「解明」とは言ってますけど、あくまで僕個人の一意見に過ぎないので。

あるトレーナーの話

Case1

ガラル地方に暮らす、ごく普通のポケモントレーナー。
彼女の子供の頃から付き添っていたパッチルドンが、天寿を全うした。

在りし頃のパッチルドンとの思い出が蘇る。
寝食を共にし、時にはジムトーナメントに挑戦したこともあった。
震える体を引き摺りながら、いつも笑顔で寄り添ってくれていた。

長生きはしてくれたけれど、思えば現代の環境は合わなかったのかもしれない。
せめて、生まれた時代の土にかえって、安らかに眠って欲しい。
タイムスリップできるほどのお金は持っていないけど、
遺体を太古の時代に転送してもらうくらいなら。

そうしてジョウトに足を運んだ彼女は、タイムカプセルに相棒の亡骸を納め、
涙ながらに別れの言葉を告げたのだった。

これが真実です。

ん?何のことだか全然分からないって?
じゃあ別のケースもみて見ましょうか?

Case2

ガラル地方に暮らす、才能溢れるポケモントレーナー。

破竹の勢いでジムトーナメントを勝ち抜き、瞬く間にチャンピオンに昇り詰め、

ダイマックスアドベンチャーでは数多の伝説のポケモンや異世界の生物を捕獲。

最早、今のガラルで彼の名を知らない者はいない程だった。

しかし、そんな彼にも悩みの種がある。
最近妙な化石から復元した、ウオノラゴンである。

何を食べさせたらいいのか分からないし、ボールから出したら猛スピードで大暴れ。
そのくせ水中でしか呼吸ができない様で、定期的に水場を探して襲っては、
またどこかに走り去ってしまう。本当に困ったポケモンだ。
自分の手に負えないので、正直逃がしてしまいたい。

しかし、チャンピオンとしての面子もあるし、その辺に放すのは気が引ける。
自力で生きていけないこともなさそうだが、現代の野生ポケモンには脅威だろう。
それに、人家にまで被害が出るかもしれない。どうしたものか。

そこで彼は気が付いた。自分には伝説のポケモンたちが付いている。
ディアルガの力で、生きていた時代にタイムスリップさせてしまえばいい。
そうすれば誰にも気づかれないし、誰にも迷惑もかからない。
ウオノラゴン自身も、故郷に帰ることができたら本望だろう。

時代錯誤の厄介者は、青い光に包まれて、過去の世界に消えていった。
さらばウオノラゴン。向こうでは、せいぜい自由に生きるんだな。

これです。

だから分からないって?
大丈夫ですから、説明しますから待ってください。

世界観の設定を見直す

出来ることは何でも考慮しなければならないんですね。
ポケモンの世界ではなんとタイムトラベルが成立します。
我々の世界では実現できるか意見が分かれていますが、あっちではできます。
ついでに言ったらパラレルワールド間の移動も可能みたいです。

ガラルより10年以上前のジョウトでタイムカプセルの技術がありました。
こちらは通信センター同士でのみ相互作用が出来る形でしたが、
セレビィやディアルガ、フーパやその辺にいるエスパータイプの研究が進めば、
時間と空間を移動できる、いわゆるタイムマシンの開発も時間の問題でしょう。
実際にディアルガは、映画『アルセウス 超克の空へ』において、
過去改変をさせるべく、サトシ達を過去に飛ばしていました。

タイムトラベルが一般的、若しくは実用が可能なレベルな世界観だとして、
上述した2つのケースについてどう思われますか?
現世に生きている過去のポケモンを、過去に送る技術があるのであれば、
帰そうと考える人間がいるのは、至極真っ当の事
だと思いませんか?
その心こそが、「彼ら」の真実に大きく関わってくる!
という話をします。

ありえないことが起きる!

一度、ポケモンの話から少し離れて、お勉強の時間です。
タイムトラベルが成立する世界では、
因果のループ」が起こる場合があります。

例えばこんな話。

ある日突然、目の前に未来の自分を名乗る人物が現れた。
向こうの時代の自分は、「タイムマシンの発明」という快挙を成し遂げ、
巨万の富を得ているらしい。

そしてその未来の自分は、「タイムマシンの設計図」を自分に渡してきた。
これを使ってタイムマシンを発明すれば、お前も大金持ちだと。
そういって彼は未来の世界に帰っていった。

その後、設計図を基に材料を集めて組み立てをすると、
本当にタイムマシンが動いてしまう。
すぐに発表し、特許を出願して、実際に巨万の富を得ることができたのだった。

この話のおかしな点が分かりますでしょうか。

最初の一人称視点の「自分」がタイムマシンを完成させた後は、
タイムトラベルをして過去の自分に会い、設計図を渡すでしょう。
そうでなければ辻褄が合いません。するとその設計図というのは、
脈々と未来から過去に受け継がれ続けていることになります。

そう。元のタイムマシンの設計図を書いた人間が存在しないのです。

だって、どの時代の自分も、未来の自分から設計図を渡されただけだから。
設計図を受け取って、読んで、横流ししてるだけ。
めちゃめちゃ怖くないですか?

この様に、因果関係が循環しているせいで、起源が存在しない事を、
因果のループ」と呼びます。いわゆるタイムパラドックスの一種です。
『ドラえもん』を始め、これを題材にしたことのある作品は多いです。
タイムトラベルが出来ると、こういった事が起こりうるのです。

ある男が、長年の研究の末に、遂にタイムマシンを完成させた。
早速彼は、未来の世界にタイムトラベルをした。

未来の世界では、タイムマシンを完成させた功績を称え、
記念碑が建てられており、中心には自分を象った銅像が存在した。

「自分がしでかしたことなら、未来の自分は許してくれるだろう」

そう考えた彼は、記念碑から銅像を持ち出し、元の時代に持ち帰る。
そして、タイムトラベルの証拠としてその銅像を世間に発表した。

世間から大きく称賛された彼は一躍時の人となる。
そして、彼の功績を称える記念碑が建てられることとなり、
件の銅像がそのまま記念碑として置かれたのだった。

もう、お分かりですね。
銅像を彫刻した人物が存在しません。

ですが、最初の例と違いこの話には更におかしな点があります。
この銅像、出来てから何年経っているのでしょう?

最初の例の「設計図」で大切なのは中に書いてある内容です。
極端なことを言えば口伝でも構わないので矛盾は起こりませんが、
この銅像に関しては、銅像の本体そのものがループしています。
その場合銅像の劣化や損傷は別にそのままである筈なので、
何百回何千回と過去へ遡るうちに、いつかは壊れます。

でも、途中で銅像が壊れるとループが成立しなくなるわけですから、
何故だか全く劣化しないとか、それとも未来が変わるだとか、
起源が存在しないなら終焉も存在しないのでは?とか、
それはもう、途方もなくややこしいことになります。逃げるな


でも、こんなわけのわからないことが起こる筈がないから、
タイムトラベルは現実世界では成立しない、と主張する人もいます。
それはそれで一理あります。でもポケモンの世界では成立しています。

本考察における結論

結論を記します。

2通りの過去が重なり合っていて」「単体で復元できない」化石から、
自然由来の姿ではないけど」「正しい方法で」ポケモンが復元される

これを満たす説とは何か。

前提で話した通り、公式は明確な答えを用意していないとは思うのですが、
それを踏まえた上で、色々な方面から突き詰めていったら、
本当に答えがありませんでした。

ガラルで見つかる化石の「正体」は、
存在しません。

人の心が生み出す輪廻

要するにこういうことです↓

現代
発掘と復元
ワイルドエリア全域で化石が発掘され、人間の手でポケモンとして復元される。
数年後
タイムトラベル
何らかの理由で、復元されたポケモン(またはその遺体・遺骨)が太古の時代にわたる。
太古の時代
化石化
その骨が地層に眠る。やがて長い年月を経ることで化石へと変化する。
現代
発掘と復元
ワイルドエリア全域で化石が発掘され、人間の手でポケモンとして復元される。
以下、無限に繰り返し。

そう。彼らにはルーツがないのです。

自然由来で発生していないのにも関わらず、化石は沢山発掘される。
過去を幾度遡っても、化石の正体は人間が復元したポケモンでしかない。
発生の起源と原因が「不明」なのではなく、「どこにも存在しない」。
先に説明した「因果のループ」が発生しているのです。

散々引っ張っといてそんな突拍子もない説?と仰る方も多いかと思いますが、
そういう問題ではなくて。

ガラル化石組4匹が紛れもなくこの世界に存在していて、
彼らを過去に連れていく正当な理由が発生しうるのであれば、
こうなってしまう。
それだけの話なのです。

先の2つのケースを紹介しましたけど、この先あの世界が滅びるまでに、
このケースに準ずることが全く起こらないなんて、ありえないですよね。

ありえないけど、そんなに沢山は起こらない」ですって?
そうとも限りません。
例えば彼らが今から1億年前の生物であれば、1億年前に送りますよね。
同様に、5000万年後の未来の人間なら、1億5000万年前に送る筈です。
つまりこの先の未来の全ての人間が、大体同じ年代に送ることになります。
それならいくらでも発掘されるのも頷けます。

ていうか、いくらでも発掘される時点で、沢山過去に行ってるんです。
何らかの組織が意図的に甚大な量を過去に送る可能性もありますし。
要は、この先あの世界が滅びるまでに、彼らを彼らを過去に送った総数が、
そのまま彼らの総数と一致するわけですね。

歯車が噛み合う!

それに、これで初めて辻褄が合う事もあります。
というより、この説がまかり通るとなると、
あらゆる「何で?」が「そういうものだから」で終わっちゃうんですよね。
だって理由なんかないんだもの。

過去が2通り存在するのはおかしいという主張がありましたが、
これは前提が間違っていました。
過去が2通り存在していたわけではなくて、
何故か2種類のポケモンの半身を形成するという性質があるだけ。
だって、そういうものだから。
「サカナ」を復元するなら、「リュウ」「クビナガ」を添えるのが正解
答えが2通りしかない生命のパズルに、正しく回答しているに過ぎません。

また、何故か単体の化石から復元されないという主張で、
「トリ」単体からパッチラゴン・パッチルドンにならないのが謎でした。
これについては、解決したわけではないですけれど、
例えば「トリ」「リュウ」それぞれ単体からパッチラゴンが復元されると、
パッチラゴン1体の化石から2匹が生まれることになってしまいます。
こうなるとループを巡るうちに、化石が無限に増えかねないですが、
何故か半身で分かれるガラルの化石のみ単体で復元できない性質があるので、
化石と復元後のポケモンの数の釣り合いがとれるんですよね。
だって、そういうものだから。

あとは、人間によって(能動的に)過去に運ばれ、
そこで化石化しているということは、つまり化石化「させられた」。
過去分詞形の「Fossilized」でも意味が通るのではないでしょうか。

真・ガラル化石なんでもQ&A

改めて、今まで出たあらゆる謎に回答していきましょう。


自然由来の生物ですか?

いいえ。全て人間が復元した姿です。


ということは、元々別の姿をした生物を組み合わせて作られた、
誤った方法の復元による姿ですか?

いいえ。元々の生物というものは存在しません。
「トリ」「サカナ」の下半身等も最初から存在しません。
あの姿でしか復元されないので、正しい復元と言えます。


何故「カセキ」1つに対し2種類の復元先が存在するのですか?

そういった性質を持っているからです。
過去が2通り重なり合っているのではなく、
答えが2通りしかない問題に正しく回答しているだけです。


何故単体の「カセキ」から復元できないのですか?

そういった性質を持っているからです。
お陰で、数が発散することもなく、
ループ内のこれらの生物の数が一定に保たれています。


何故そういった性質を持った「カセキ」が存在しうるのですか?

因果のループを巡っている存在なので、理由はありません。
そういった性質を持っているという結果が存在しています。


何故こんな奇妙な体構造の生物が存在しているのですか?

因果のループを巡っている存在なので、理由はありません。
目の前で実際に生きているという結果が存在しています。


これらのポケモンに生殖能力はありますか?

分かりません。化石の復元なら成功します。


そんな生物を生み出すのは倫理的にどうなんですか?

倫理観は人それぞれですが、少なくとも誤った復元はしていません。


納得がいきません。このポケモンたちはどこから来たのですか?

人間が化石を復元して誕生しました。


酷すぎる。でも、こうとしか答えようがないなあ。

むしろここまで来ると、
「全員の種族値合計が同じ505」「色違いのカラーリングが全員同じ」
このくだりも改めてやばいことに見えてきますよね。
因果のループも含め、まるで人智を超えた存在に仕組まれている様な。
まあ、その人智を超えた存在っていうのは、ゲーフリなんですけどね。

補足

もちろんオムナイトやアノプス達にもこの理論は通ってしまいます。
ですが彼らについては「そういう化石」もあるし、
普通に太古の世界で自然発生した個体の化石もあるのでしょう。

あくまでもこの説は、
2通りの過去が重なり合っていて」「単体で復元できない」化石から、
自然由来の姿ではないけど」「正しい方法で」ポケモンが復元される、

この条件を全て満たすものとして導き出された説です。
つまり自動的に「トリ」のポケモン等は存在しないことになりますし、
全ての化石ポケモンがこの説に該当すると言っているわけではないです。

おわりに

ということで、大変な結論に帰納してしまったという内容でした。
公式から答えは出ないだろうから僕が答えを出してやろう!と思ったら、
僕なりの答えが「答えがない」なんだから世話ないですね。

勿論、この説が正しいと断定をするものではありません。
他に考えられる説や、ここ間違ってない?等あれば、
是非とも教えていただきたく思っております。

この先新作が発売されたら、彼らの図鑑説明も増える事でしょう。
新たに考察の余地ができたら、本記事は都度更新していきます。
彼らの解像度が上がっていく事を楽しみにしています。

ふしぎなふしぎないきもの。
その中でも際立ってふしぎなポケモンたちの考察記事でした。
またお会いしましょう。

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